嫉妬の炎の消し方




うまくいかないときに限って、他の人がうらやましく思えたりするものです。

自分より仕事ができる、人気がある、容姿がきれいだ、お金がある・・・

考えたらきりがないですね。

「隣の芝生は青い」とは言いますが、やはり気にはなります。


今はフェイスブックなどのSNSがあるので、簡単に他人の情報が入ってきます。

それも、自分が望む情報だけではなく、受け取る人にとっては有害な情報も含まれます。

有害というのも聞こえが悪いですが、ダイエット中にグルメ番組を見てしまうようなもので、余計な感情を呼び起こしてしまうのです。

知人が海外旅行に行った・・・
有名店でディナー食べた・・・
恋人と楽しそうに過ごしている・・・
子供の運動会に参加した・・・
友達同士の飲み会の写真が載せられている・・・

一見なんてことのない情報ですが、受け取る側によっては自分に足りないものをその人が持っているような欠乏感を感じてしまう場合もあります。

他人と比べても仕方ない・・・とは頭ではわかっているものの、どうしても気になってしまうのが人の性・・・

まわりの幸せな姿に嫉妬心が芽生えたら、次のように考えてみてはいかがでしょうか。


他人もあなたに嫉妬している

あなたが他人の事をうらやましく思っているのと同じように、他人もあなたの事をうらやましいと思っています。

自分に誇れるところなんてない、うらやましがられるような長所なんてない、と思う人もいるでしょうが、嫉妬される事ってホントにくだらない内容なんです。

あなたが当たり前だと思っていること、むしろコンプレックスに思っているようなことですら、他人から見るとあこがれの対象だったりします。

独身の人は温かい家庭に憧れますし、家庭のある人は自由な独身貴族をうらやましいと思うものです。

要は無いものねだり。

あなたがすでに持っている些細なものが、入手困難な極上の幸せに見えてしまう人もいるのです。


そもそも、そんなにいいもんじゃない

羨望の対象になるようなことが、持ち主にしてみれば実は大していいものじゃないという事が多々あります。

芝生を例にすると、青々と茂ったすてきな芝に見えても、毎週のように芝刈りや草取りに追われ、夏になると虫がわき、芝を傷付けないように気を使うあまり、せっかくの庭でバーベキューもできない・・・なんて事情があったりします。

若くしてマイホームを建てた人の場合でも、まわりから見れば一国一城の主、早くうちも家が欲しいなぁ~なんてうらやましがられたりしますが、郊外に買ったので借家住まいの頃より通勤が大変で、年収に釣り合わない買い物でローンを払うのに毎月カツカツ・・・しかも勇み足で勉強不足だったため、固定資産税や家の修繕費の事を甘く見ていた・・・といった裏の面もあります。

ちょっと極端な例ですが、人は他人の事情の「いいところ」にしか目が行きません。

まして、人間は見栄っ張りなところがあります。

パチンコで負けた時は誰にも言わないのに、ちょっと勝つと大威張りで周りに吹聴するものです。

トータルで大負けしていても、「まぁトントン、いや、ちょっと勝ってるくらいかな」なんて言っちゃったりします。

それを真に受けてしまう人は、周りがうらやましくてしょうが無いのです。

他人の事情は、良い面と悪い面の両方を持っていて、それを抱えて人は生きているという事を再認識しましょう。

それを手に入れるまでの苦労がある

あなたがうらやましいと思っているものは、それを手に入れるための苦労のストーリーがあったりします。

ただ環境に恵まれていたというだけではなく、ただならぬ努力と失敗の積み重ねの結果 勝ち得たものかもしれないのです。

同期が先に出世して嫉妬する気持ちもわかりますが、彼は寝る間を惜しみ、家族と過ごす時間を犠牲にしてまで仕事に打ち込んだかもしれません。

株取引で大金を手に入れた人も、自分のお金が減ってしまうリスクを抱えながら勇気を振り絞って株を買い、勉強と紆余曲折の末につかんだ成功です。しかも、今も暴落の恐怖と戦っています。

あなたは同じだけの努力や苦労をしているでしょうか?

もししているのであれば、成功者を見た際に湧き上がる感情は「嫉妬」ではなく、彼は自分よりも更に努力をしてきたのだという「敬意」でしょう。

成功の結果だけでなく、そこに至る経緯に目を向けてみましょう。




ここまで読んでいただいて、「なるほど」と思っていただければ幸いですが、人の感情はやっかいなもので、後々忘れたころにまた嫉妬の炎がくすぶりだすかもしれません。

そうなったら、大きな炎になる前にまたこの記事を読んでみてください。

何度も繰り返し読むことで、いつしか他人の些細な事など気にならなくなるでしょう。

そして、比べるのでしたら、他人とではなく、過去の自分と比べましょう。

そして成長した自分をほめてあげてください。