10秒で気持ちを切り替える3つの方法



気持ちが晴れない時やイライラした時、あなたはどうしていますか?

一晩ぐっすり寝れば忘れてしまう場合もあるでしょうが、仕事中だとそうはいかないですよね。

そこで、仕事中でもできる、気持ちを切り替えるための簡単なテクニックを3つご紹介します。

ネガティブな感情を消化しきれない人や、ついついまわりの人にぶつけてしまうという人は、ぜひ試してみてください。



1.背筋を伸ばす

背筋(はいきん)ではなく、背筋(せすじ)ですね。

気持ちの変化は姿勢に現れます。

暗い気持ちの時や落ち込んでいる時はうつむきがちになり、自然と背中が丸くなって姿勢が悪くなります。

姿勢が悪いと、脳が「この姿勢は落ち込んでいる姿勢だな」と解釈して、よけいに気持ちが沈んでしまいます。

脳は体からの情報をもとにして、今自分はどのような状態かを判断しているのです。

心の状態が体に反映されるように、体の状態も心に反映されます。

そこを逆に利用してしまいましょう。

気持ちが沈んだ時にこそ、姿勢を正してみるのです。

すると脳は、「この姿勢は自信にあふれて前向きな状態だな」と解釈します。

姿勢を変えることによって脳に錯覚を起こさせ、コントロールすることが出来るのです。


哲学者のアランは「幸福論」という本の中で『幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ』と言いました。

笑顔になると気持ちも楽しくなってきます。

これも、「笑顔」という体からの情報を脳が読み取り、気持ちに反映させているのです。


では、実践してみましょう。
『前向きな姿勢を作るコツ』をお教えします。

まずは①肩甲骨を後ろに引く

姿勢が悪いという事は、背中の肩甲骨が前に覆いかぶさっている状態です。

これを後ろに引き戻してあげれば、自然と胸を張った姿勢になります。

イメージしにくい場合は、両手を後ろの方で組んでみましょう。そしてグッと伸びをするような感覚です。

続いて②両足の親指の付け根に体重をかける

姿勢が悪い時は、どちらか片方の足のかかと寄りに体重がかかっています。

かかとに体重がかかると、後ろに倒れないようにバランスを取るので、上半身は前のめりになります。つまり猫背になるのです。

両足の親指の付け根に均等に体重をかけると、体はバランスを取って上半身を後ろに引き上げます。つまり胸を張った状態ですね。

この姿勢は重心を移動させやすい、いわば「臨戦態勢」ですので、頭もシャキッとしてきます。

つらい時こそ、姿勢を整えてみましょう。



2.正しく深呼吸をしてみる

 ためしに一度、深呼吸をしてみてください。

息を大きく吸って~・・・吐いて~・・・

実はこれ、間違った深呼吸です。

正しくは、
息を大きく口から吐いて・・・ゆっくり鼻から吸って~・・・
です。

え?同じようなもんじゃないか?

いえいえ、ちゃんと理由があっての事なんです。

人間は、緊張したりストレスを感じると、呼吸が浅くなります。

呼吸が浅くなると、肺の中の空気の交換が効率よく行われずに、酸素が少ない空気が肺の中に留まります。

当然、体は酸素不足になりますし、特にたくさん酸素を消費する脳は真っ先に影響を受けます。

深呼吸が「大きく吐く」から始めるのは、まず肺の中にあるよどんだ空気を全部吐き出すためです。

最初に吸ってしまうと空気の交換がうまくいきません。それは深呼吸ではなく「ため息」です。

大きく吐いたら、次はゆっくりと鼻から空気を吸っていきましょう。

鼻から吸うと、肺に入る空気の温度と湿度が調整され、たくさん空気を吸う事が出来ます。

加えて、腹式呼吸もしやすくなります。

腹式呼吸とは、肺を膨らます横隔膜という筋肉を大きく動かして、深い呼吸をすることです。

ちなみに、呼吸を男女で比較すると、男性は腹式呼吸型、女性は胸式呼吸型の傾向があります。

胸式呼吸とは、ろっ骨を広げることによって行う呼吸の事です。

緊張状態にあるとろっ骨はうまく広がらなくなりますので、胸式呼吸傾向の人は呼吸が浅くなります。

女性に過呼吸が多い理由の一つです。


深呼吸を行う際、もう一つポイントがあります。

ゆっくり息を吸うときに、脳に酸素が行きわたるようにイメージするのです。

たっぷり取り込んだ新鮮な酸素が、自分の脳の隅々まで駆け巡る・・・

脳に新しい酸素をたっぷり与えてあげることで、気持ちがリフレッシュします。

イメージひとつで、結構違いますよ。



3.大声を出す

海に向かって「バカヤロー」と叫ぶとスッキリしますよね。

大声を出すのは、肺の空気を出し切るという行為ですから、深呼吸に似た効果があります。

また、普段出さないような声を出すことで解放感が生まれます。

大声を出すという行為が重要なので、叫ぶ内容は何でもいいんですが、「部長のバカヤロ~!」なんて叫んで、もし本人に聞かれてしまったら・・・という危険性もあるので、個人の悪口は避けた方がいいかもしれません。

そもそも、大声を出しているのを他人に聞かれると、びっくりされますから、出来るだけ人に聞こえないようにした方がいいかもしれませんね。

たとえば車の中やカラオケボックス。
クッションに顔をうずめて叫ぶのもいいでしょう。

声を出す時は、恥ずかしがらずに「私ってこんなに声が出るの?」って自分でびっくりするくらいにシャウトしてみてください。

気持ちのモヤモヤも一緒に飛んで行って、気持ちを切り替える事が出来るでしょう。





すぐに出来る気持ちの切り替え法として3つご紹介しましたが、これらは早めに行う事で効果を発揮します。

ストレスをため込み過ぎてしまう前に、ちょこちょことガス抜きをしてあげるのが大切です。

ぜひ、試してみてください。